突然ですが。みなさん!エコ意識が高いですか?それともアンチエコカーですか?
私はアンチエコカーです(笑)
はっきり言って、私一人が頑張ったところで何の力にも…というのが本音ですね。とかなんとか公の場で言ってみたいものです(笑)
よくわからない出だしですが、自動車に関しては「Viva化石燃料!」のサンバー♪でございます。
ところで、こんな車をご存知ですか?
クラリティFUEL CELLという燃料電池車
タイトルに答えがありますね。これに気が付いたあなたのIQは200!そうです、この車は《HONDA クラリティ FUEL CELL》という燃料電池車です。今日、ナンバー付きの車両を街で目撃しました。個人的には現行の《NSX》のほうが見たかった…
私は自動車を扱う仕事をしております。たいていのクルマのことはわかりますし頭に入っています。しかし、この車を見た瞬間「シビック…じゃないよな…なんだ?ホンダ?」
3車線道路の真ん中を走行中だったので音も何も聞こえませんでしたが、きっと物音せず走っていたのでしょう。印象的だったのは、ルーフがやたら低いこと。空力を考えての設計だと思いますが、負担使いでは不便なのでは?というくらい低そうだなぁと思いました。
エクステリアは初代インサイトを思い出させるタイヤが隠れるほど下がったリアフェンダー。低いルーフにシビックのような顔つき。それで航続距離は750kmだそうです。価格は776万円!!うーん…高い。というか、1万円でも買わない。売ってウン百万になるなら買うけど(笑)
都心部で働いていて数少ないメリットがあるとすれば、希少なクルマ、超高級車に遭遇できることです。テスラを初めて生で見た時は、今日よりもずっと目を真ん丸にして見たものです。今では、どの会社が持っているということまで分かってしまい、目新しさを失っています(笑)
一般の整備などでは取り扱いが難しいエコカー…
エコカーはとても聞こえが良く、減税も相まって普及が進み、今では軽自動車~スポーツカー、SUVまであらゆる車格でラインナップされています。世間でいうエコカーとは単に燃費が良い車を指すと言って過言ではありません。
企業イメージアップのためだけにエコカーを使っている企業も数多くあります。ランニングコストは安く、バッテリーの劣化もメーカーがこっそり交換しているという都市伝説もあるくらい何から何まで良いこと尽くしといううたい文句のクルマです。
ひと頃よりも自動車整備の世界での取り扱いの範囲は広がったとは思いますが、ハイブリッドシステムというのはほとんど整備ができません。というか、工具でグルグル、トントン…なんて作業でどうにかなるシロモンではないんです。PCのほうが近いのではないでしょうか。
エコカーなんてかわいらしくてクリーンな愛称で呼ばれていますが高電圧の電流が流れています。知識不足を原因とする事故も含め年間100名程度の自動車整備士の事故死があるともいわれています。
調子が悪くなったらディーラーに持って行くしかないというのが現状です…
何がエコカーなのか…
いまは聞かれなくなりましたが、エコカーのバッテリーには「レアメタル」がふんだんに使われています。大量の埋蔵量を誇ると言われる中国が価格操作をしたり売却を渋ったりしてちょっとした騒動になったこともありました。
また、出力等のマネジメントが非常に重要になりますので基板とプログラミングが重要になります。そこにも希少な材料が使われているはずです。
日本は自動車社会です。諸説ありますが、自動車製造は国内の産業の10%を占めるとも言われています。これを利用した産業を含めると、運送・運輸業、整備業、小売、リペア…営業車まで網羅するとおそらく90%以上の自動車がかかわる産業があると思います※持論ですが。
大普及中のハイブリッドシステムによって、車種を挙げればエコなのかもしれません。しかし、製造の過程までハイブリッド化できているのでしょうか?ブレーキパーツを製造する町工場の機械はハイブリッドなのでしょうか?
エンジンオイル(特に使用済み)には皮膚がんのリスクがあると聞いたことがあります。ハイブリッド車でもエンジンオイルは使用します。それを整備する方は毎日のように皮膚がんのリスクを蓄積しながらメンテナンスをしています。それに加え、感電死というリスクまで冒しながら自動車整備に携わっているわけです。
ハイブリッド車に乗って乱暴な運転をしている輩を見て思うのは「その運転でエコを語るなよ」ってことですね。
燃料電池車や電気自動車を所有するには
燃料代が浮くことも計算して購入することでしょう。したがって、同じ車種のガソリンエンジンとの価格差がガソリン代に見合うかどうかがポイントですね。
色々な意味で余裕のある方でないと維持するのは大変なはずです。それは、費用もありますが、インフラが整っていないからです。充電ステーションはだいぶ増え、充電時間も早くなっているとはいえ、ガソリンのように入れれば走るというものでもないので充填に時間がかかります。お店の数には圧倒的な差があります。地方ではまるで使い物にならないでしょう。
これからのエコカー
ますますシェアを伸ばすでしょう。建設機械にまで普及するにはもう少し時間がかかると思いますが、自動車であればすでに標準化されていますし、故障履歴などの情報もかなり集まっているはずで熟成も進んでいます。
一般消費者には燃費の良さ、企業にはCO2排出量削減目標への貢献も含めた企業イメージアップのため普及はし続けるでしょう。
充電ステーションは当面の間コンビニが担い、引っ張るのではないかと思います。専門事業者が少ないのはビジネスモデルとしてうまみが少ないことも要因です。いかに設備コストを下げ、維持コストを下げられるかが、専門事業者の増加のキーとなるはず。
時代に流れについていけるか?
自動車整備業者の多くは、ガソリン、ディーゼルエンジン車に精通しています。しかし、ハイブリッド車となると技術そのものが異なるため、依頼件数の減少が予想されます。
一方、板金、カー用品、洗車・ボディコーティング、内装リペアなどはタマ数はありますので仕事はあります。しかし、エコカーはその扱いずらさからディーラー付になりがちなのでじわじわと仕事量が減っていくでしょう。
どんなビジネスでも同じですが、意固地にならず時代の流れに上手に乗らなければ置いて行かれます。厳しい言い方をすると経営が立ち行かなくなります。私もアンチエコカーとか言っていられるのはいつまでだろう…
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