建売住宅と注文住宅の一番の違いは、現物確認ができることだと私は思います。
注文住宅の設計中にはしょっちゅうぶち当たる問題として「現物のサイズ感がわからない」「色や質感がわからない」など、わからないことが多く、これがかなりのストレスになり判断を誤る原因になったりもします。
建売の場合は、目の前に現物がありますからこういったストレスはありません。純粋に現物を見て良いか悪いかという判断になりますね。
建物についてこうしたいんだけど…という要望や質問についても、注文住宅と比べると答えは明快で即答してもらえることが多いでしょう。完成してしまっているのでできないことばかりでしょうけど(^_^;)
住宅展示場で多くのハウスメーカーを見て回りましたが、建売住宅もそれなりに見て回った経験から、建売住宅の良いところを私なりにピックアップしてみました。
現物確認ができる
建物外観
色、窓の配置、壁の質感など家全体が見渡せます。注文住宅では、出来上がるまで自宅の外観はパース画像のみです。現物は色や質感は若干変わりますよという決まり文句が添えられたものですね。
現物を見てありかなしか判断が付くところは建売住宅の良いところだと思います。
間取り
外観とは違い、ありかなしかの判断はすぐにはつかないところでしょう。
完全に希望に合致した物件はなく、それぞれ良い部分も悪い部分もあり、どこで妥協できるかで購入の判断が決まるのではないでしょうか。
かなり良い感触の住宅が見つかったとしたら、今度は家具の配置を考えるでしょう。間取りが気に入って、家具もうまく配置できるようなら購入の決断が近いということでしょうか。
設備であれば後から交換ができるものもありますが、間取りまでは変えられません。まぁ“ビフォーアフター”のように壁を壊して間取りを変えることが物理的にできるわけですがそれをやるなら中古物件を購入すべきですよね(^_^;)
外構、車庫、庭など
外構まで建物のコンセプトに沿った作りがされているものもあれば、外構からは購入者が決められるようになっているものもあります。少数派ですが。
完成しているものであれば外観と同じで車が何台止められるのかなど、外構がどうなっているのかは一目瞭然で、ありかなしかの判断になってきます。
もし、外構から設計が可能なら、希望に沿った作りができるかどうかがポイントになるでしょう。駐車スペースやカーポート、庭やポーチなどのデザイン、ウッドデッキを希望する人も多いですね。
外観や間取りと比べると外構は妥協されがちですが、妥協が多いほど後悔も増えますのでしっかり検討したいところです。間取りや設備だけでなく外構に関する希望もリストとしてまとめておくと良いでしょう。
間取りの無駄が少ない
自由設計はできないが間取りは秀逸
設計のプロですから、設計上の無駄は少ないのと生活動線が考えられていると感じます。私自身が設計にかかわってみて痛感しました。プロはすごい!
注文住宅の場合、素人が希望を列挙してパズルのように部屋を並べるわけですから、無駄が出たり諦めたりしなければならないことが多々あります。
一方、建売住宅の設計は売れることが最重要であり、設計者自身が住むわけではないため冷静に一般的な需要を取り入れることができます。
また、全てが型にはまるだけでなく、ハウスメーカーこだわりの提案スペースがある場合があります。こんな使い方あるのね!という発見と共に、生活のしやすさを得られることがあります。本当に、プロの仕事だなと思うところです。
ハウスメーカー独自のセールスポイントがある
強みを生かした設計
デザイン、資材調達、施工方法、特許技術、価格など、ハウスメーカーによって強みが異なります。
建売にもいろいろあって、地場で建売住宅を建築する時などはハウスメーカーの宣伝も兼ねてフラッグシップとなる住宅を建築したりします。価格は多少上がるかもしれませんが、新しい提案や、機能的な間取りや充実した住宅設備が売りにしてきます。
ハウスメーカーの強みやコンセプトと合致すればお買い得なことも
「設備が充実!」「子育て世代に!」「次世代のデザイン」「終の棲家」…などのコンセプトをもって作られていることが多い建売住宅。
購入者が求める住環境にマッチしていれば購入する可能性はグッと上がります。また、ハウスメーカーの強みとコンセプトが定まっている場合には、材料の大量購入、大量生産や独自工法などにより割安で購入できるかもしれません。
一条工務店にもいろいろな差別化がされていますね。全館床暖房、太陽光などなど…知人に話すといらないと言われることもありますが、その人の価値観と合っていないだけですよね。
安い・早い
およその売却額から逆算で設計、建築だから安い
私は建築屋さんではありませんので、現場のことは知りません。でも、現場を知らない人間でも…
「建築で○○万円かかったから○○万円で売ろう」
こんな雑な商売をするわけがないことはわかります。
地域相場から極端に外れた住宅を建てても需要とマッチしないでしょう。需要にマッチせず売れなければ建築費の回収ができず、不良在庫になり経営を圧迫します。
ですから、ハウスメーカーは先に売却目標額を設定し利益の除いた金額を建築予算として設計し、建てることになるはずです。
もちろんハウスメーカーは売りやすさ(経営効率)も重視しているため、共通の材料を使うなどのコスト削減を行ったり、設計や手続きにかける時間を短縮するなどの経営努力をしているので同じ床面積の注文住宅と比べると価格は安くなることがほとんどです。
我が家は引き渡しまで丸1年
注文住宅は気長に待てる人でなければ無理でしょう。土地の確保、ハウスメーカーとの契約、住宅ローン審査、設計、許可申請、建築…1年超なんてざらですね。
我が家の場合、土地の確保ができていない状態で12月23日に一条工務店のモデルハウスで建てる話を初めてから引き渡しを受けた翌年12月24日まで、ちょうど1年を要しました。
土地が1か月くらいで見つかったのでこのペースですが、2~3か月かかっていたらそうはいかなかったでしょう…ZEHのために頑張って頂いたというのもあります。担当の営業さんが長の方(店長?)で力が強かったので、押しの弱い営業さんだと1年以上かかったと思います。
建売住宅は決めてから引き渡しまでが早い
我が家の話が長くなりましたが、すぐ欲しいという人は、分譲の戸建てか、マンションにすべきです。住宅ローンの審査がすんなり通れば1か月で転居できることも…
現物があるわけですから、お金の問題さえクリアしてしまえば引き渡しができます。早ければいいというものではないと思いますが、性格だけでなく、待っていられない事情がある場合もあると思います。
もし、私が急いで買わなければならない事情があったとしたら、マンションを選びます。売りやすいですし、貸しやすいので。
その事情って何なんだ…収入が下がった場合なんかは、収入が下がる前の所得証明で滑り込み、少しでも審査を有利にしたい…そういう時はあると思います。異業種、異職種への転職はそもそも不利になりますが、継続勤務ならこういうケースも考えられますね。
値引き交渉ができる
業者は売りたい
私も、建売物件を何件か見に行きましたが、1週間で50万、2週間後に100万、1か月後に150万…という値引き電話がかかってきました。このことを知っている多くの購入者は、建築後すぐに手を出しません。
こういうケースもありました。
「この物件人気なんで、来週には申し込み入ると思いますよ!」
未来のことは誰も知りませんからなにも悪いことはしていませんが、こう言っていたわりに値引き電話がしょっちゅうかかってきて、1か月、2か月たっても「売り出し中」ののぼりが出たまま…
値引きしないと売れないことを業者が悟っている場合、売却額を高く設定していることもあります。これは得手不得手が分かれるところですが、値引き上手なら想定以上の値引きができるかもしれません。
売れ残りは買いか?
売れ残っている家には何かしら決めてに欠けることがあるのでしょう。近隣の環境なのか、物件そのものなのかはそれぞれですが、なかなか売れないね…なんて目で見ている物件は近所にもあります。
なかなか売れない建売物件を見て色々考えちゃいます。会社は大丈夫なのかしらと…
売れ残った物件の最後のセールスポイントは価格でしょう。値引きをしまくって売るしかないという状況であれば想像以上に安い価格で購入することができるかも知れません。
売れ残っている理由に物件の欠点がある場合、どこまで許容できるかは人それぞれで、場合によってはお得に家が持てるかもしれませんね(^_^;)
まとめ
目指せ!2棟目の注文住宅!!の中でもトップクラスの文字数のページになったのではないでしょうか(^_^;)
建売住宅を見て回るときには条件をランキング方式で列挙しておくと良いと思います。外観、間取り、設備、外構、近隣環境など。この大分類の中でも外観重視なのか、間取り重視なのかも決めておくと良いと思います。
我が家の設計は、一度積み上げ方式で理想の形を作り、そこから優先順位の低いものをカットしたり、優先順位の入れ替えをしながら設計を進めていきました。
一方の建売住宅では、条件に合致する物件など見つかるはずはないので、希望する条件をどれだけクリアしているかが、いかに後悔を小さくするかという点でポイントになってくると思います。
営業電話は面倒ではありますが、注文住宅を建てたいと思っている人も、建売住宅や分譲マンションからアイディアをパクることもできるので、遊びに行ってみてはいかがでしょうか?
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